電気設備の新設や大規模な改修工事を終えた後、その設備が本当に安全に稼働できる状態になっているのか。この確認作業こそが、事業継続において極めて重要な「竣工検査」です。
株式会社電気保安HIKARIは、企業や施設の電気設備の保守管理に特化した専門企業として、新設・改修工事後の竣工検査を数多く手がけてまいりました。私たちは丁寧で確実な作業と高い技術力によって、お客様の安心できる施設運営をサポートしています。
本記事では、竣工検査における「外観確認」と「法令適合」のチェックポイントについて、現場経験に基づいた実践的な視点から詳しく解説いたします。電気設備の管理責任者の方や、これから新設・改修を予定されている担当者の方に、ぜひお読みいただきたい内容です。
竣工検査とは何か:法令遵守と安全確保の要
竣工検査は、工事の完成度を確認する単なる最終チェックではありません。電気設備が電気事業法をはじめとする関連法令や技術基準を満たしていることを証明し、安全な稼働を保証するための重要なプロセスです。
法令適合の重要性と事業者の責任
電気設備は、使用開始前に法令適合を確認することが義務付けられています。これは単なる形式的な手続きではなく、従業員や利用者の安全を守り、事業継続性を確保するための必須事項です。
適切な竣工検査を実施しないまま設備を使用開始すると、配線の接続不良や保護装置の不備といった潜在的なリスクが放置されてしまいます。これらは使用開始後に漏電や短絡を引き起こし、大規模な停電や火災といった深刻な電気トラブルへと発展する可能性があります。
実際に、当社が過去に対応したケースでは、前業者による竣工検査が不十分だったため、稼働開始から数ヶ月後に重大な絶縁不良が発覚したという事例がありました。幸い大事には至りませんでしたが、適切な初期確認があれば防げたトラブルでした。
竣工検査が担保する安心のスタート
HIKARIでは、新設・改修工事後の電気設備を対象に綿密な竣工検査を実施し、運用開始時点から安心できる環境を整えます。当社の専門スタッフは全員が資格を保有しており、信頼性と安全性を兼ね備えた対応をお約束します。
竣工検査を通じて、お客様は「この設備は本当に安全なのか」という不安から解放され、本業に集中していただける環境が整います。これこそが、私たちが目指す「安心のスタートサポート」です。
外観確認の実務:専門技術者が注目する施工適合性
竣工検査における外観確認は、設備が設計図通りに、かつ技術基準を満たした適切な方法で施工されているかを確認する重要なステップです。ここでは、経験豊富な技術者が実際の現場でどのようなポイントに注目しているかを解説します。
受変電設備の外観確認における重要ポイント
キュービクル(高圧受電設備)は、高圧電力を扱うため特に慎重な確認が必要です。当社の技術者が実施する主なチェックポイントは以下の通りです。
設置環境の確認では、設置場所が法令や消防認定品の基準を満たしているかを確認します。周囲に水濡れのリスクがないか、振動や温度の影響を受けにくい環境かなど、長期的な安全運用を見据えた視点が必要です。東海地方を中心に活動する当社は、地域の気候特性も考慮した確認を行っています。
機器の取付状態については、開閉器、変圧器、保護装置などが確実に固定され、規定の離隔距離が保たれているかを確認します。わずかな緩みも見逃さない丁寧さが、後々の重大トラブルを防ぎます。
配線の接続と処理は特に重要です。高圧ケーブルや低圧配線において、接続部の緩みや損傷がないか、ケーブルの曲げ半径が適切かを細かく確認します。接続不良は発熱や火災の直接的な原因となるため、確かな技術力で念入りにチェックします。
接地工事の確認も欠かせません。規定の接地工事が確実に行われているか、接地点の位置、太さ、接続状態を確認します。接地は感電防止の要であり、法令遵守の基本です。
標識・表示の確認では、高圧注意喚起の標識、機器の名称表示、操作方法などが明確に表示されているかを確認します。これらは運用開始後の安全確保に直結します。
配電盤・負荷設備における安全性の確保
施設内部の低圧配電盤や負荷設備(空調機器、照明、各種機械など)も、外観確認の重要な対象です。
ケーブル外装や機器筐体に、運搬や施工時に生じた傷がないかを確認します。小さな傷でも、長期使用の中で絶縁性能の低下につながる可能性があります。
遮断器や開閉器の操作性も重要なチェックポイントです。非常時に確実に操作できるか、操作性が良好かを確認します。緊急時の対応が遅れることは、被害の拡大に直結します。
定格電圧や電流に適合した部品が使用されているかの確認も欠かせません。過負荷によるリスクを防ぐため、仕様書と照合しながら丁寧に確認します。
太陽光発電設備における使用前確認
太陽光発電設備が新設・増設された場合、竣工検査の一環として使用前自己確認を実施します。これは法令で定められた重要な確認作業です。
パネルや配線の損傷の有無、インバーターや接続箱の設置状態を確認し、太陽光発電設備が安全かつ効率的に発電を開始できる状態にあるかを保証します。当社は発電所の運用・保守サービスも提供しており、その知識を活かした詳細な確認を行っています。
ある製造業のお客様では、屋上に設置した太陽光パネルの配線処理に不備があり、当社の竣工検査で発見できたケースがありました。もし見逃していれば、雨水の浸入による漏電リスクが高まっていたと思われます。
法令適合を担保する電気的試験の実践
外観確認で異常がなくても、内部の電気回路や保護機能が正常に動作しなければ、法令適合は実現できません。ここでは、具体的な電気的試験の内容と、その重要性について解説します。
絶縁抵抗測定と接地抵抗測定の実務
これらの測定は、設備の安全性を評価する上で最も基本的で重要な試験です。
絶縁抵抗測定では、電気が漏れないように覆っている絶縁体(ケーブルや機器内部の絶縁材)の性能を測定します。絶縁抵抗値が基準値を下回ると、漏電や火災のリスクが極めて高くなります。測定には専用の絶縁抵抗計(メガー)を使用し、規定の電圧を印加して抵抗値を確認します。
一般的に、低圧回路では対地電圧150V以下で0.1MΩ以上、150Vを超える場合は0.2MΩ以上の絶縁抵抗が必要です。高圧回路ではさらに高い基準値が求められます。
接地抵抗測定は、地絡事故時に電気が安全に大地へ流れるための「逃げ道」である接地極の抵抗値を測定します。適切な接地抵抗値が確保されていることは、感電防止の絶対条件です。
接地抵抗は接地の種類によって基準値が異なります。A種接地工事では10Ω以下、B種接地工事では変圧器の高圧側または特別高圧側の1線地絡電流によって決まる値以下など、細かな基準が定められています。
当社の専門技術者は、これらの測定を正確に行い、数値の意味を正しく解釈することで、竣工後のリスクを確実に防ぎます。
保護継電器・遮断器の動作試験
この試験は、安全回路が正常に機能することを証明する、最も技術力を要する検査の一つです。
電気設備に異常(地絡、短絡、過電流など)が発生した場合、保護継電器がそれを検知し、遮断器が瞬時に回路を遮断する必要があります。この保護機能が正常に動作しなければ、事故は拡大し、甚大な被害につながります。
実際の試験では、専用の試験機器を用いて、保護継電器に規定された電圧や電流を印加し、設定された時間内に確実に動作するかを確認します。動作時間が長すぎても短すぎても適切ではなく、設計値通りの動作が求められます。
遮断器の動作確認では、機械的な動作の確実性も重要です。接点の開閉動作が確実に行われるか、動作時の音や振動に異常がないかなども確認します。
ある商業施設での竣工検査では、保護継電器の設定値が設計値と異なっていたケースがありました。これは施工時のミスでしたが、動作試験で発見できたため、運用開始前に是正することができました。
絶縁耐力試験による長期信頼性の確認
絶縁耐力試験は、高圧設備に対して規定の電圧を印加し、設備がその電圧に耐えうる「絶縁能力」があるかを検証する試験です。この試験により、設備の絶縁が長期的な運転に耐えられる堅牢性を持っていることを確認します。
試験では、通常の運転電圧よりも高い電圧を一定時間印加し、絶縁破壊や異常な漏れ電流が発生しないことを確認します。試験電圧や印加時間は、電気設備技術基準や日本電気協会の指針に基づいて設定されます。
当社は高い技術力を持ってこれらの各種試験・測定を実施し、お客様に安心できる施設運用を提供しています。
専門企業による継続的なサポート体制
竣工検査は設備の安全なスタートを保証しますが、その後の継続的な保安管理も同様に重要です。ここでは、当社が提供する総合的なサポート体制についてご紹介します。
資格保有者による高品質な対応
HIKARIのスタッフは全員が電気主任技術者などの国家資格を保有しており、信頼性と安全性を兼ね備えた対応をお約束します。電気設備を熟知した専門技術者が、丁寧かつ確実な作業を実施することで、高品質な竣工検査を実現しています。
サービス提案に先立つ現地調査・診断の段階から、経験豊富な技術者が法令の遵守状況や設備の稼働状態を確認し、現在の課題を明確化します。お客様の設備特性や使用状況を深く理解した上で、最適な検査計画を立案します。
実践的な技術力を支える人材育成
当社は電気保安業務を担う人材の育成にも力を入れています。「電気保安の学校」では、現場経験26年の講師による指導のもと、国家資格「電気主任技術者試験」に対応した実践的な育成プログラムを提供しています。
この育成体制があるからこそ、常に高い技術水準を維持し、複雑化する電気設備に対しても正確な専門知識と実務スキルを持って対応できるのです。
竣工後の定期的な保安管理サービス
竣工検査で安全なスタートが切れても、電気設備の安全と効率を維持するには継続的な保安管理が不可欠です。
当社は、月次点検(電気を止めない目視点検や測定)と、年次点検(停電を伴う精密試験)を定期的に実施し、異常があれば迅速に対応します。これにより、設備の経年劣化や予期せぬトラブルを早期に発見し、大きな事故を未然に防ぐことができます。
電力使用状況を分析し、デマンド管理の最適化や高効率機器の導入支援などを通じて、お客様の経費圧縮と持続可能な経営の実現を支援する節電・省エネ提案も行っています。電気代の削減は、多くの企業にとって重要な経営課題です。
東海地方を中心に地域密着型で活動しており、緊急トラブルにも迅速に駆けつける体制を整えています。「何かあったときにすぐ来てくれる」という安心感は、お客様から高く評価されています。
安心できる施設運営を実現するために
新設・改修後の電気設備における安心を担保するためには、竣工検査における外観確認と電気的試験の徹底が不可欠です。
株式会社電気保安HIKARIは、資格保有者による高品質な対応、現場経験26年の講師による技術力の裏付け、そして法令遵守に基づく丁寧で確実な作業を通じて、お客様の電気設備を最適な状態に導きます。
当社は、お客様の事業規模やご予算に応じた柔軟な料金プランをご提案し、料金体系の透明性を重視したサービスを提供することで、お客様との信頼関係を築いています。
特に、設備の契約更新時期が近いお客様や、現在の点検料金が高く感じられるお客様に対しては、キュービクルの点検業者乗り換えのサポートも提供しており、手続きから継続的なサポートまで丸ごとお任せいただくことで、業務負担の軽減とコスト削減を実現できます。
安全なスタートを切り、継続的な安心と効率的な運用を実現するために、ぜひ電気設備の竣工検査、そしてその後の保安管理はHIKARIにお任せください。
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